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中学入試で「登場人物の気持ちを答えよ」と問われたときの正解は?

ヒントは塾の教え方にあり
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「物語文で登場人物の心情を問う」国語の授業には、無理がある。本来それは「分からない」が正解だ。そう指摘した、須貝誠先生の前回の記事には大きな反響があった。「中学入試では、分からないではすまされない」そんな読者の声も踏まえ、いま一度、登場人物の心情を捉える方法について考えたい。

入試では「分からない」ではすまされない

少し前になるが、小学校の国語の物語文の授業で、登場人物の本当の心情は「分からない」が正解だと主張する文章を当サイトに寄稿した。
「登場人物の気持ちを答えよ」という国語の授業が大間違いなワケ

前回書いたように、同じ経験をしたとしても、思うことは人それぞれである。文章中に登場人物の直接的な心情(嬉しい・悲しいなど)が書かれていなければ、その心情を正確に捉えるのは難しい。その考えは今も変わらない。

しかし、中学入試では、登場人物の心情が問われることもある。ここで「分からない」と答えてしまえば、不合格にされてしまいかねない。

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そもそも、入試でそのような問題が出るのは、「相手の心情が分かる子がほしい」といった、学校側からのメッセージが込められている。

また道徳教育にもつながるので心情をつかむ授業は大切だという読者の意見もいただいた。私自身、心情を教えること自体を否定はしない。

 

以上を踏まえて、今回は、中学入試で登場人物の心情や、その理由などを問われたときどう対応すればいいのか、実践的な考え方を紹介する。

繰り返しになるが、本来、登場人物の心情を「正確に」つかめると思わない。中学入試問題を解くときは、あくまで「推測」して、答えを書く(あるいは、選択問題の場合は、「推測」して答えを選ぶ)。

そこで必要なのは、問題文からどんな心情を導くのが妥当かと考える「客観的な読み方」だ。分析的に「推測」して読む習慣がつくよう、以下で順を追って解説する。

塾での教え方から学べること

「推測」の仕方を述べる前に、2019年度の実際の中学入試問題の例を見よう。あくまで参考として、心情を問う質問部分だけを紹介する。

①聖光学院中学校
「泣きそうな気持ちのまま、少し笑った」とありますが、それはどうしてですか。60字以内で説明しなさい。
②麻布中学校
「中をさぐり、招待券を~バックに入れ直した」とありますが、ヒナコがこのようなことをしたのはなぜですか。説明しなさい。

①は、どうしてそういう心情になったかを聞いている。②は、行動の理由を問うことで、心情を聞いている。

このような入試問題に対応するためには、小学校でどんな授業をすればいいのだろうか。客観的、分析的に「推測」して読めるようにするにはどんな方法があるのだろうか。

ヒントは、中学受験塾での教え方にある。

じつは、私は塾でも講師として国語を教えている。塾で働き始めたとき少し困ったことがあった。塾には中学受験を希望する子が多くいるため、「登場人物の心情を聞かれたとき、分からないと答えなさい」と教えるわけにはいかない。

塾のテキストを見ると、心情の捉え方が書いてある。中学登場人物の心情の「推測」の仕方を、生徒に教えながら、私自身も学んでいったのだ。

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