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この5月、仕事や職場環境に疲れたあなたは「繊細さん」かもしれない

「気にしすぎ」ではありません

その悩み、もしかすると…

「細かいところまで気づいてしまい、仕事に時間がかかる」

「疲れやすく、ストレスが体調に出やすい」

「職場に機嫌悪い人がいるだけで緊張する」

こんな悩みはないでしょうか。

周りの人が気づかない小さなことにもよく気づく、繊細な人たちがいます。

繊細な人たちの感じやすい性質は、長らく「気にしすぎ」「真面目すぎる」など、個人の性格によるものだと誤解されてきました。

 

ところが、アメリカの心理学者エレイン・アーロン博士が行った調査により「生まれつき繊細な人」が5人に1人の割合で存在することがわかってきました。繊細さは性格や環境によるものではなく生まれ持った気質であり、生まれつき背の高い人がいるように「生まれつき繊細な人」がいることが明らかになったのです。

アーロン博士は、こうした人たちをHSP(Highly Sensitive Person)と名付けました。HSPは「敏感すぎる人」と訳されることもありますが、この気質をポジティブにとらえたいと考え、私は「繊細さん」と呼んでいます。

脳が刺激に反応しやすい人

繊細な人と繊細でない人は、一体なにが違うのでしょうか。

光や音などの刺激を受けた時、どのくらい神経システムが高ぶるかは人によって差があります。

アーロン博士によると、繊細な人と繊細でない人には、脳の神経システムに違いがあるといいます。

ハーバード大学の心理学者、ジェローム・ケイガン氏の調査によると、繊細な人は赤ん坊のころから刺激に反応しやすいのだそうです。同じストレスにさらされたとき、神経の高ぶりに関連する物質(脳内物質ノルエピネフリン)が多く分泌され、また、神経が高ぶっていたり、警戒しているときに分泌されるホルモンであるコルチゾールも、他の子どもよりも多く出ているというのです。

人間だけでなく馬やサルなどの高等動物も、刺激に対して「より敏感に反応するもの」の比率はだいたい同じで、全体の15から20パーセント。種として生き延びるために、このような慎重な個体が生まれたのではないかと考えられています。

他の人が気づかないような小さなことに気づく神経システムを持っている繊細さんは、たとえば職場では次のように感じます。

「上司の機嫌が悪いと緊張する」

「他の人の仕事が雑にみえる。あそこもここも直したほうがいいのに……」

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繊細さんが小さなことに気づくのはごく自然なこと。それなのに、「気にしすぎ」「そんな細かいことを言ってもしょうがない」と言われ、「気にしてしまう私がおかしいんだろうか?」と自分の感覚を疑いだすと、ますます自信を失ってしまいます。

繊細さんに必要なのは、「気にしない」という言葉ではありません。気づいたことにどう対処したら良いのかという、具体的な対処法なのです。