瀬奈じゅん氏

元・宝塚歌劇団トップスター「特別養子縁組で子を授かるという選択」

「なりたい自分」でいるために
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「特別養子縁組」という制度をご存じだろうか?

産みの親が養育できない子どもを、「実子」として新たな家庭に迎え入れる制度である。

縁組をするにあたり、産みの親、養親、養子となる子どもに寄り添い、子どもの命を繋げていく民間養子あっせん機関で働く新人ケースワーカーを描いた人気マンガ『かぞくを編む』コミックスの発売を記念し、実際に「特別養子縁組」で子どもを授かった元・宝塚歌劇団トップスター瀬奈じゅんに話を伺った。

『BE・LOVE』にて好評連載中「かぞくを編む」1話の試し読みは
こちらから(https://be-love.jp/c/kazokuwoamu.html)

「特別養子縁組」を選んだ理由とは

―――まず、「特別養子縁組」でお子さまを授かった経緯をお聞かせください。

結婚して子どもが欲しいと思っていました。けれども、仕事の予定と合わず、なかなか妊活を始められませんでした。不妊治療にということで、体外受精を7回ほど挑んだのですが、それでも子どもを授かることができなかったのです。だんだん、精神的にも肉体的にも追い詰められてしまって…。

私の様子を見るに見かねた主人が「特別養子縁組」を教えてくれたことがきっかけでした。調べていくうちに、日本の乳児院や施設で育つ子どもの数が想像以上に多く、まずそのことに驚いてしまいました。さまざまな事情で親と一緒に暮らせない子どもたちが、法律上も育ての親の戸籍に実子として入ることができる「特別養子縁組」という制度がすばらしいと思ったので、迷わず「特別養子縁組」を選びました。

―――「特別養子縁組」でお子さまを授かったことを公表されたのはなぜですか。

私は表に出る仕事をしている以上、「あのときの舞台では妊娠していなかったのに、なんで子どもがいるんだろう」という憶測がたつだろうと思ったのです。間違った情報が子どもの耳に入るのを防ぐため、縁組が正式に認められた段階で発表することに決めました。周りの反応で驚いたのは、思っていたより周りがすんなり受け入れてくれるということでした。

ただ制度を知らない人が多いだけで、公表後は「すばらしい制度だね」って言ってくださる方がたくさんいたんです。日本は「血の繋がり」というものに重きを置く人が多いだろうなと、批判や中傷がよせられるかなと思っていたのですが、世間はすごく温かく祝福してくれました。

そのとき、「特別養子縁組」を受け入れる土壌はきちんとあるけれど、ただ制度の存在が浸透していないだけなのだということを強く感じました。だからこそ、私たち夫婦も「&family..」(https://andfamily.jp/)という団体を立ち上げて、制度を広められたらなと思っています。

 

救われた言葉

―――「特別養子縁組」を進めるにあたり、民間養子あっせん機関の方とのやりとりが必要になると思うのですが、いかがでしたか?

私は「ストークサポート」(https://www.storksupport.net/)という団体にお世話になりました。いろんな団体さんのお話を聞きに行ったときに、「特別養子縁組は子どものための制度」ということをすごく言われたのです。もちろん団体の主張もわかるのですが、「子どもがほしい」と思う気持ちはエゴなのかなって、こんな私が養子縁組をしてもいいのかなって葛藤がありました。

でも、「ストークサポート」の代表の方とお話したときに、「子どもが欲しいという思いがないと成り立たない制度だから、その思いは全然エゴではないし、間違いではない」ということをおっしゃってくださったんです。その言葉に「救われた」って言うと、またエゴに思われてしまうかもしれないのですが…。でも、その言葉で「特別養子縁組」を決心しました。

そこからは、とにかく赤ちゃんが無事に生まれてくること、産みの親の方が心身とも健康な状態で出産できる環境を作ることがベストだと思えたので、団体のみなさまには本当に感謝しています。子どもと暮らし始めても、団体の方との関係は終わりではなく、子どもに「特別養子縁組」で授かり、家族になったということを告げる「真実告知」についても、今後相談していきたいと思っています。

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