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異性と関わりたくない…ハラスメントが拡大する「快適な社会」の代償

他人との関係が「リスク化」する時代に
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現実化する「ハラミ会」

2018年11月ごろのことだ。インターネットで突如として「ハラミ会」なるワードが大きな話題となった。「ハラミ」の単語から連想されたかもしれないが、焼肉を楽しむ同好会のことではない。

ハラミ会の正体とは、『モトカレマニア』(瀧波ユカリ著)という漫画のワンシーンに登場した「ハラスメントを然に防ぐ会」のことだ。女性と食事や酒の席を設けてうっかりセクハラをしてしまうことをなくすため、女性を交えての会合そのものを行わない男性会社員のグループが、そのように自称している。

「ハラミ会」のメンバーである男たちの過剰反応ともいえる滑稽な姿は、「セクハラに敏感な社会」を皮肉ったフィクションのように受け止められたようだ。しかしこれはけっして笑いごとではなく、いま実際に社会はフィクションを追い越しつつある。

 

現代社会では、人々はあまり深い関係でない他者のことを、社会的・経済的な観点から「リスク」とみなすようになってきている。異性に対する意に添わない声かけが、往々にして「ハラスメント(嫌がらせ、加害)」として回収されうるものとなってしまったことは、その典型的な事例のひとつだろう。

「他人とコミュニケーションをとったばかりに、意図せず加害者になってしまうリスク」を避ける最善の方法は、「そもそも他人とお近づきにならないこと、他人とコミュニケーションをとらないこと」だ――そう考える人が現れるのも無理はない。冗談でいっているわけではなく、本当に「他人(とくに異性)と関わるとロクなことにならない」という時代がやってきつつある。

内閣府が作成した、セクハラなどの防止を呼びかけるポスター(内閣府男女共同参画局「平成30年度 女性に対する暴力をなくす運動」より)

同様の文脈にある事例として、俳優の東幹久さんが起用された内閣府のセクハラ啓発ポスターがある。このポスターは炎上してしまったようだ。「えっ、こんなことでもセクハラなの?」と、男性側を擁護しているかのように受けとられたためだ。

しかしながら、このポスターが啓発の対象にしているであろう日本の中高年世代の男性にとってみれば、なにがセクハラに当たるのか本当に理解できないことは珍しくない。中高年男性の側からすれば「えっ、こんなことでもセクハラなの?」と感じるようなことであるほど、それのどこがまずかったのか丁寧に伝えていかなければ、こうした人々の理解を得ることは難しいだろう。

彼らからすれば、ハラスメントの概念は近年、急速に拡大したように見えている。そのうえ、中高年男性には社会的責任が伴う立場にいる人も少なくない。そうした人々が、若者から露骨に拒絶されることが増え、釈然としない思いを抱えている可能性も高い。

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