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# 証券

天下りポストはこうして作られる…業界の「裏の仕組み」を明かそう

こんなに姑息だったなんて

格好の天下りポスト

「ほふり」の略称で知られる証券保管振替機構のトップ人事が発表された。

2019年の4月1日から社長に就任するのは、元財務省理財局長の中村明雄氏だ。現職の加藤治彦氏は社長を退き、6月の株主総会で取締役も退任する。この現職の加藤氏も旧大蔵省入省、主税局長から国税庁長官にまで上り詰めた、バリバリの財務省キャリアである。

 

証券取引の経験がなければ、「ほふり」はあまり馴染みのない組織のように思えるが、財務官僚にとっては格好の天下りのイスとなっている。さて、官庁にとって「ほふり」はどのような立ち位置のものなのか。

ある財務省出身の官僚が、「ほふり」の生い立ちを語っていた。

彼の言葉によると、'80年代に株券の売買が増加し、現物の株券受け渡しを行う証券会社の実務が回らなくなってきたことが発端だという。

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なにかと組織を作りたがる官庁にしては、至極まっとうな理由だ。

この件に関して、旧大蔵省の証券取引審議会で議論が行われた。株券の保管機関を作り、その取引を帳簿の上の振り替えで行うという、世界的にも主流で常識的なアイデアが提示された。

ただし、その仕組みを実行するためには、「現物取引」を前提としている商法に特例が必要だった。とはいえ、その特例はたいした条項ではなく、入省したばかりの若い官僚が数条の条文案を作ったばかりだという。

しかし、当時の大蔵省幹部はその条文案についてクビを縦に振らない。若い官僚は先輩に聞いてみた。すると、「大切な規定が抜けている。天下り先だよ」とアドバイスされたそうだ。

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