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建設業界の常識を破壊!「依頼主×職人マッチングサービス」の真価

IT業界ばりの「多重請負構造」を解消

突然、日常生活を暗転させる水道管、電気などのトラブル。ネットで修理会社を検索し、予約を取り付けても修理工事は24時間後。やっと修理業者がきて一安心と思ったら、想像をはるかに上回る見積り金額に唖然とする。

むろん、すべての修理業者にこのような事例が当てはまるわけではない。
しかし、他の業者と値段を比較検討する時間もない中で、「言い値」を払わざるを得ないこの状況、なんとかならないものだろうかーー。

そこで注目したいのが、建設業界の常識を破り続ける、ユニオンテック株式会社。同社は畑違いのITサービス事業に参入し、依頼者と職人を直接つなぐマッチングアプリ『』、そして施工業者同士をつなげる『』をオープン。

空間をデザインし創造する会社が、なぜ「マッチング」が軸となるWEBサービスにまで参入したのか。代表取締役会長の大川祐介氏に話を聞いた。

取材・文/小林有希、撮影/山上徳幸

建設業界全体の成長を支援したい

ユニオンテック株式会社は、もともとショップ・オフィス・住宅の企画・設計・施工をトータルで行う空間創造事業「UT SPACE」があり、2016年に「SUSTINA」を建設業界成長支援事業として立ち上げました。

「SUSTINA(現・オンラインプラットフォーム事業部)」では建設業界の成長を支援するために、職人同士が交流するためのイベントや、建設業界の意識改革につなげる活動もしていますが、同時に2つのWEBサービスを運営しています。

『』は大規模な工事における元請け業者と職人をBtoBでマッチングさせるプラットフォームで、現在UU(ユニークユーザー)は35万、全国で6000社を超える工事業者が登録しています。

元請け業者と職人をマッチングさせる『SUSTINA』

もう1つは、住宅やビルの補修など小規模な工事を発注したい依頼主と職人を直接つなげる『』。CtoCのシェアリングエコノミープラットフォームです。

なぜ、建設業界の成長を支援するために、この2つのサービスが必要なのか……。まずは、僕自身の職人としての原体験と、この業界の構造についてお話しします。

 

休みなく働いても稼げない職人のお金事情

僕は18歳から2年半修行を経てクロス職人になりましたが、会社から支払われる給料に不満が募って、すぐに起業しました。

職人は会社に所属していても、基本、正規雇用ではありません。給料は固定額ではなく、一日の作業量を示す「人工(にんく)」に準じた日当が日払い、もしくは週払いで給料として支払われます。もちろん、予定していた現場が雨天で中止になれば日当はゼロ。加算されません。

当時の僕は会社に所属していましたが、一日稼げても8000円~1万円程度。一方で会社を通さずに先輩から受けたアルバイトをすると、日当の約1.5倍の1万4000円をもらえました。働いてもらえる金額=「自分の価値」と捉えていましたが、別の場所で働くと、工事内容は同じなのに評価が変わる。そのような状況に違和感を覚えました。

そもそも、会社が仕事を毎日用意してくれるかというと、自分で営業をかけないと手に入れられません。

しかし、朝6時に起きて現場に行き、夜疲れ果てて帰って、次の日の段取りをして、気がついたら深夜という生活の中で、営業をかけるのはとても無理な話。現場が終了間近になってやっと知人を伝って営業をかけますが、「明日は無職」状態なので足元を見られてしまい、請け負う金額が下がります。

この悪循環では、受注者の職人と発注者の元請け業者の間には上下関係ができてしまう。覆すことはほぼ不可能です。

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