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筋ジストロフィーの犬が「ゲノム編集治療」で劇的に回復、人間も…

「夢の医療」から次世代医療の最右翼へ

筋ジストロフィーを発症した犬をゲノム編集で治療する実験に、米英の共同チームが成功した。これまでマウスで同様の研究成果が報告されていたが、今回、より身体の大きい犬でも成功したことから、人間の患者を治療する臨床研究に一歩近づいたと見られている。

デュシェンヌ型筋ジストロフィーとは

この研究を実施したのは、米テキサス大学と英王立獣医科大学の共同チーム。彼らはデュシェンヌ型筋ジストロフィーを発症した4匹の犬に対し、第3世代のゲノム編集技術「クリスパー(・キャス9)」による治療を試みた。

デュシェンヌ型筋ジストロフィーは、筋肉を正常に保つために必要な「ジストロフィン」タンパク質が体内で生成されなくなる遺伝性疾患だ。このタンパク質を生成するジストロフィン遺伝子の異常(変異)により引き起こされ、基本的には幼少期に発症する。

ジストロフィン遺伝子は(細胞核内に全部で2本ある性染色体《男性はX、Y 女性はX、X》のうちの1本である)X染色体上に存在する。このため、X染色体を2本持つ女性(少女)は片方の(異常な)ジストロフィン遺伝子が正しく働かなくても、もう片方の(正常な)ジストロフィン遺伝子がバックアップ機能を果たしてくれるので、基本的に病気の発症を免れることができる。

つまりデュシェンヌ型筋ジストロフィーは、女性よりも(X染色体を1本しか持たない)男性(少年)で圧倒的に多く発症する。

 

体内でジストロフィンが生成されなくなった患者は筋力が衰え、車椅子生活を余儀なくされる。さらに症状が進行すると、呼吸障害や心不全に陥るなど危険な状態になる。

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