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「絶対に手を出すな」と言われる海外投資、FPがあえて勧める理由

このまま日本で資産運用するぐらいなら

日本で生活する限り退職金を為替リスクの高い海外投資に全額使うなど、絶対にやってはいけない――これが投資の常識とされています。しかし、日本にお金を置いておいたら、お金はどんどん目減りしていくばかり。

そのリスクを避けるために、逆張りの発想で、経済成長著しいアジアの金融センター・香港やシンガホールの金融機関で高い利回りの債券に投資しなさいとアドバイスするのが、シンガポールで活躍するファイナンシャル・プランナーの花輪陽子さんです。

思い起こせば、日本の1970年代半ばから1980年代半ばにかけては、特定金融機関が発行した割引金融債や郵便局の定額貯金の利回りは、6~8%もありました。定年世代にとっては懐かしくても、ゼロ金利がずっと続きそうな現状ではあり得ない水準です。

しかし、日本に住みながら香港やシンガポールの金融機関をつかって運用できるなら――。花輪さんの逆張り運用法を聞いてみましょう。

まさにマネーのユートピア

ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。私は生活経済のおトク術の達人として「ホンマでっか!?TV」などのテレビや雑誌で活動をしていましたが、2015年から家族でシンガポールに渡り、生活の拠点を移しています。

なぜ物価が高く、娯楽の少ないシンガポールで暮らしているかというと、そのほうが経済的にトクだからです。香港やシンガポールやアラブ首長国連邦(ドバイ)などのオフショア金融センターはまさにマネーのユートピアなのです。

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「ジャパンパッシング」という言葉がありますが、金融に及んではより深刻で、日本は資産運用をする場所として世界から話題に上がることは一切ありません。それどころか、「ゼロ金利でどうやって運用するの?」「ミスター黒田はクレイジーだ」と言った外国人からの声をよく聞きます。オフショアではどんな運用が行われているのかをご紹介しましょう。

 

駐在員が帰国間際にこぞって買うもの

シンガポールや香港にいる日本人駐在員の多くは帰国が近くなると、現地で貯めた外貨でよく貯蓄型保険を買います。日本に住所があると買えないシンガポールや香港の保険会社の貯蓄型保険は4~5%程度のリターンが期待できるからです。

40代から積み立てを始めれば、放ったらかしでも老後資金を倍増させるチャンスがあるので、非居住期間中に買って帰るのです。とはいえ、保険会社のポートフォリオを見ても債券中心の運用なので極端にリスクを取っているわけではありません。日銀のマイナス金利政策もあって、日本で販売されている貯蓄型保険の利回りは円では1%以下、米ドルでも3%程度なのが一般的なので、比べてみると資産の伸びが全く変わってくるのです。

日本の銀行にお金を預けていると、実質資産は目減りするばかりです。消費者物価指数(CPI)は上昇しているのに2018年度の年金額は前年と同額で据え置きでした。住宅ローンなどの債務を抱えている人や借金まみれの国家は、マイナス金利政策によって利払い負担を軽減される効果があります。

つまり現在の政策は、資産を持っている人から借金を抱えている人への所得移転とも言い換えることができ、富裕層が海外に資産を逃がしているのも、駐在員がシンガポールや香港に住んでいる間に運用しようとするのも当然の流れなのです。

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