箕輪厚介が初めて語る「原点」と「出版不況に思うこと」

新しい売り方はどこにあるのか

「本が売れない」と言われて久しいなか、手掛ける本が次々ベストセラーになり、業界を騒然させている男がいる。幻冬舎の箕輪厚介氏だ。堀江貴文氏の『多動力』、SHOWROOM代表の前田裕二氏の『人生の勝算』など、20万部を超えるヒット作を続々輩出。ツイッターのフォロワーは約5万人、自身が手掛けるオンラインサロン「箕輪編集室」は、月額5940円ながら約1300人の会員を擁している。

「破天荒」と一言で片づけるのは簡単だが、本人はそう言われることにちょっと違和感を覚えているようだ。「本を売るために、編集者としてやるべきことをやっているだけ」と漏らす。

自身について著したには記されなかった、「話題の作り方」「書き手の選び方」そして「編集者としての原点」について語ってもらった。

 

試合の真っ只中に、本を書かせている

――「出版界のヒットメーカー」に話を聞くということで、出版業界の友人や後輩に「何か訊きたいことある?」と尋ねて、質問をまとめてきました。今日はそれをベースにお話を伺いたいと思います。

箕輪:むちゃくちゃ真面目に取材の準備をしてくれたんですね(笑)。

――いや、『死ぬカス』を読んで、箕輪さんが真剣に編集の仕事に取り組んでいることを改めて認識したので、こちらも真剣に今日のインタビューに臨もう、と思いまして。

箕輪:そこは誤解されやすいところなんですよ。あいつはメディアで騒いでいるだけ、適当に本を作っている、偶然、売れてるだけだって(苦笑)。でも、本を作ること、売ることに関しては一切手を抜いていないし、地味な作業も誰よりもやってると思います。

――まずお聞きしたいのが、書き手の選び方です。SHOWROOMの前田裕二さんもメタップスの佐藤航陽さんも、一般的なビジネス書の文脈の中で思い浮かぶ書き手ではなかったと思うんですよ。箕輪さんのなかに、著者を選ぶ基準のようなものがあるんでしょうか。

箕輪:ひと言でいうなら、「ある分野の最前線で戦っている人」で、「圧倒的な熱量のある文章を書ける人」ですね。堀江貴文さんも、前田裕二さんも、落合陽一君も、メタップスの佐藤航陽さんも、ある分野のトップを走っている人、トップを目指している人です。トップを走っている人の言葉の熱量は、並の人のものとはレベルが違います。

それも当然なんですよ。ボクシングに例えると分かりやすいと思うんですが、彼らはまさにいま、リングの中で12ラウンドの世界戦を戦っている選手なんです。

僕はその選手に、ラウンドの合間の1分間のインターバルを縫って、その試合についての手記を書かせているようなもの。

引退後に本人が「あの時はこう思っていた」「あの瞬間は危なかった」と書く感想文よりも、いま戦っている選手本人が「やべえ、いまの2ラウンドのボディ、超痛かった……」とか「あ、でもフックは当たるな。じゃあ3ラウンドは思いっきりパンチを振っていくか」「これで相手を倒したら、どんな世界が待っているかな。人生激変するだろうな」と書く手記の方が、表現は荒々しくとも、面白いに決まっているんです。

「とにかく最前線で戦っている人。そのインターバルに手記を書いてくれる人」がどこにいるか。それを探し続けて、その人の熱を帯びた言葉を、読みやすい形にして出版する。それを繰り返しているだけなんです。まさに走りながら作っています。

それが、いまの世間の、読者のニーズにうまく合致した――そんなところだと思います。

箕輪厚介:幻冬舎編集者。1985年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、2010年双葉社に入社。ファッション雑誌の広告営業としてタイアップや商品開発、イベントなどを企画運営。広告部に籍を置きながら雑誌『ネオヒルズ・ジャパン』を創刊しアマゾン総合ランキング1位を獲得。2014年、編集部に異動。『たった一人の熱狂』見城徹、『逆転の仕事論』堀江貴文を編集。その後幻冬舎に移籍し、2017年にNewsPicks Bookを立ち上げ、編集長に就任。創刊1年で100万部突破。また1300名の会員を擁する日本最大級のオンラインサロン「箕輪編集室」を主宰。既存の編集者の枠を超え、様々なコンテンツをプロデュースしている

「本が売れない」って本当なの?

箕輪:出版の世界にいると、「出版不況」「本が売れない」とよく言われますよね。でも、そもそも僕の中には、「それってホント?」っていう気持ちが強くあるんですよ。これまでのやり方がずれてきているだけじゃないの? 編集者と世間の感覚がずれてるから、売れない本を作ってしまうんじゃないの? という気持ちが。

いま、社会で懸命に働いている人たちは、10年前の社会人よりも圧倒的に忙しいと思います。昔はメールだけチェックすればよかったのが、いまは、フェイスブック、ツイッター、LINE、Slack、メッセンジャーを常にチェックしなければならない。移動中もスマホが離せず、時間があるのは家に帰って寝るまでの15分だけとか、あるいは電車で乗り換えを待つ間の10分だけ。育児をしながら働く人には、もっと時間がありません。

そんな人たちが読める本、読みたいと思う本を、出版社はちゃんと作れているんでしょうか?

出版社に勤めている人たちは、週に何冊も本を読みます。それは、仕事だから当然ですよね。でも、普通に働いている人たちは、一週間に1冊本を読めればいいほう。文芸作品が大好き、という人じゃなければ、20分程度のすきま時間ではなかなか小説や教養書は読み進められないですよ。

そういう普通の感覚を忘れてはいけない。自分が作った本を読んでもらえることなんて奇跡、というくらいに思ったほうがいい。

今の若いビジネスパーソンが求めているのは、「最前線で戦っている人物」の考え方や生き方を、素早く吸収できる本。ところが、書店をくまなく見て回っても、彼らのニーズに応えるような本は、ほとんどなかったんです。今までの本は重すぎる。

そんななかで、本の代わりにツイッターなどのSNSで「情報欲求」を満たしている人がとても増えていることに気づきました。「最先端の情報が流れて」「5分ぐらいのすきま時間で理解ができて」「共感によってシェア・拡散されていく」――。

数年ぐらい前に、「ああ、これは情報の地殻変動が起こっているんだな」と気づいた瞬間がありました。それで、僕はSNSを徹底的に使い倒して、いま、彼らがどんな情報を欲しているのか、どんな情報が共有されるのか、どんな情報を流せば反応してくれるのかを分析しました。プチ炎上とフォロワーとのケンカを繰り返しながら(笑)。

そのなかで、目まぐるしく働く人たちがなにを求めているのかを考え抜いて、彼らのニーズを満たせるような、新しい形のビジネス本を作ろうと思ったんです。

そうしてできたのが、堀江貴文さんの『多動力』であり、前田裕二さんの『人生の勝算』であり、落合陽一さんの『日本再興戦略』であり、佐藤航陽さんの『お金2.0』です。

とにかく読みやすく、これから活躍する人たちの考えと、2,3年後の世界を先取りできて、かつ、著者自身に拡散力があり、SNS上に存在していてリアリティがある。それが特徴です。

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