中国人が熱狂する日本人ボクサー・木村翔「14億人市場への挑戦」

今日、大陸で世界タイトル防衛戦

本田、福原、木村翔

7月1日、横浜市内の公民館。WBO世界フライ級チャンピオンの木村翔(青木ジム)は「どん底からの頂点」と題した、自らの半生を語る講演を行った。その冒頭で聴衆の560人に問い掛ける。

「僕のこと知っている人、試合を見たことある人はいらっしゃいますか。もしいたら手を挙げてください?」

会場を見渡すと、挙手している人はほとんど見当たらない。10人もいなかっただろう。木村は「まあ仕方ないか」という思いと落胆が入り交じる複雑な表情を浮かべた。そして続ける。

「ここはちょっとアウェーですね…。僕、中国ではすごく人気があるんですけどね」

日本で声をかけられることはほとんどない。それが中国に渡れば、ファンに囲まれ、写真撮影やサインをねだられる。スーパースターとまでは言えなくとも、最も有名な日本人ボクサーであることは間違いない。卓球の福原愛、フィギュアスケートの羽生結弦、サッカーの本田圭佑、香川真司に次ぐ、知名度の高いスポーツ選手…なんて声も聞こえてくる。何より、多くの中国人が木村に感情移入しているらしい。

 

日本と中国でのギャップ。確かに木村が所属する青木ジムには爆買いツアーの合間に駆けつける中国人ファンが後を絶たない。王者となった昨年7月以降、木村は中国、香港、台湾、シンガポールからボクシングの興行やイベントのゲストとして、幾度となく招待されている。

転機はちょうど1年前の2017年7月28日。北京、ロンドン五輪の2大会連続金メダリストで中国の国民的英雄、WBO世界フライ級王者の鄒市明(ゾウ・シミン)の挑戦者として上海のリングに上がった。

当時を振り返り、木村は「オレは噛ませ犬だった」とはっきり言う。インターネットでは「木村が100パーセント負ける」という書き込みも目に留まった。いわば中国の英雄の引き立て役。会場はゾウの勝利を信じて疑わない1万5000人の観客で埋め尽くされ、試合は中国の国営放送で中継された。

結果は歴史に残る番狂わせが起こり、木村の11ラウンドTKO勝ち。地元の英雄を倒したヒール(悪役)となっても不思議ではない。

昨年、ゾウに歴史的勝利を収めた木村(左)【PHOTO】gettyimages

では、なぜ、木村は中国人から愛されたのだろうか。

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