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恐竜化石はなぜ鳥羽で見つかったのか

――地質から日本列島の成り立ちがわかる

毎年、夏休みになると「恐竜展」が全国で開かれます。精巧にできた動く恐竜の模型は迫力があり、子どもたちに人気ですが、なんといっても巨大な化石の骨格標本が主役です。その恐竜の化石を前に、子どもにこう聞かれたら、どうしますか?

「恐竜はどこで見つかるの?」

この疑問の答えを求めてブルーバックス探検隊が地質の研究者を訪ねました。

(取材・文/中川隆夫)

巨大な恐竜の化石が鳥羽で見つかった

首長竜からティラノサウルス類まで、日本全国18の道県で多くの恐竜化石が見つかっています。恐竜が栄えた時代は、今から約2億~6600万年前の中生代。巨大な骨格標本からその時代を想像するのは楽しいものです。では、恐竜の化石はいったいどのような地層から見つかるのでしょうか。

三重県の鳥羽市でも1996年、巨大な大腿骨など10数個の化石が発見されました。海岸の崖から見つかった骨の化石はその後、中生代白亜紀のティタノサウルスの仲間のものと判明し、「鳥羽竜」と名付けられました。大腿骨は最大で長さ128cmもあり、体長約18mの大型草食竜と推定されています。

見つかった地層は、白亜紀前半の浅い海の底に堆積したもの。海岸付近に生息していた草食竜が、死んだ後に河川によって海に流され、河口付近の海底で化石になったと考えられています。

今回訪ねた・地質情報研究部門主任研究員の内野隆之さんは、2人の研究者とともに2011年から5年をかけて鳥羽地域の地質を調査し、昨年「5万分の1地質図幅『鳥羽』」を刊行した研究者です。

地質図といえば、ブルーバックス探検隊も昨年、内藤一樹さんと佐藤大介さんを訪ね、話を伺いましたね(『伊能忠敬と同じ歩幅で日本を歩き回る「謎の科学者」の正体』)。彼らと同様に内野さんは、鳥羽を歩き地質図づくりに励んだ人です。

内野さんには恐竜の化石がなぜ鳥羽で見つかったのか、ということを解き明かしてもらいました。

【写真】内野さん
  内野さん

「『鳥羽竜』が見つかった地層は、『松尾層』という名前がついています。約1億3000万年前頃(白亜紀前半)の「浅海層」という、浅い海にたまった砂や泥が岩石となり、その後隆起してできた地層です。

周囲の地質の分布状況は非常に複雑で、数列にわたり帯状に分布する松尾層が、それぞれ中生代ジュラ紀の「付加体」(ふかたい)という地層にサンドイッチ状に挟まれています。付加体からは恐竜の化石は見込めませんから、期待できるのは松尾層ということになるのですが、いかんせん分布が狭く、よくこの地層から見つかったと思います」

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