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「男性・一人暮らし・お酒」の3つが驚くほど死を近づけるという事実

北島三郎さん次男死去に思うこと
北島三郎さんの次男が亡くなった。一人暮らしで飲酒が好きだったという。「男性」「一人暮らし」「お酒」――この3つが揃うと「解剖されやすい」と言うのは、現役の法医学解剖医である西尾元・兵庫医科大学教授。この死をどう見ているのか。

「心不全」という病名は使わないほうがいい?

3月3日、歌手の北島三郎さんの次男、大野誠さんが、自宅で亡くなっているところを発見された。死後1週間くらい経っていた。大野さんは、51歳。まさに、働き盛りという年齢だった。

死因は、「心不全」となっている。この「心不全」という病名について、法医学では、できるだけ使わないほうがよいとされている。

人は亡くなる時、だれでも、心臓の機能が悪くなる。だれでも、心不全になる。なぜ、心不全になったのか、その原因を診断することが大事だ。

そのように、法医学は、教える。実際に、解剖しなければ、心不全の原因を詳しく調べることは難しい。大野さんが、解剖されたのかどうかはわからない。

大野さんは亡くなる時、一人だった。その時の状況はわからない。遺体が発見された時、おそらく、警察が遺体や部屋を調べただろう。警察は、解剖する必要があるかどうかを判断する。

おそらく、何かの病気で急に亡くなったに違いない。事件が関係していることはない。そう、警察は判断したのだと思う。

そのような場合、遺体が解剖されないこともある。遺族の感情もある。遺体を解剖してまで、死因を調べる必要があるのか。そう考える人は、実は多い。

 

解剖される遺体が増えている

法医学の現場では、今、解剖される遺体の数が増えている。

私の勤務する兵庫医科大学では、大学が創立された後の1974年には、解剖数は年間に40体ほどだった。それが、2015年には、321体になった。約40年間に、法医解剖の数は、約8倍になったことになる。

このように解剖が増えたことには、わけがある。

大野さんのように、亡くなった時、周りに人がいなければ、発見されるまでに時間がかかる。誰かが遺体を発見した時、なぜ亡くなったのかがわからない。

こうした遺体を、法医学では、「異状死体」と呼んでいる。異状死体が見つかった時、警察は必ずその遺体を調べることになっている。解剖する必要があると判断すると、私たちが解剖することになる。

日本では、今、独居者が増えている。

特に、高齢者で一人暮らしをしている人が増えている。内閣府の「平成28年高齢者の経済・生活環境に関する調査結果(全体版)」によると、1980年に、一人暮らしをしていたのは、男性で約19万人、女性で約69万人だった。

2010年には、男性約139万人、女性約341万人になったとしている。高齢者人口に占める割合は、男性で11%、女性で20%の人が、一人暮らしをしていることになる。

解剖が増えているのには、そういった事情が関係している。今後も、一人暮らしの高齢者の数は増加が見込まれている。

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