上空から望む石西礁湖

サンゴ礁からの警鐘 第3回:「幼生」に迫る危機

「7割死滅」の次に待ち受けていること

"石"だと思われていたサンゴ

サンゴを語るうえで、実に興味深いエピソードがある。

東京水産大学(現・東京海洋大学)名誉教授の大森信さんは、サンゴの研究で有名な沖縄県の「阿嘉島臨海研究所」の所長を長年務めた人物である。慶良間諸島の阿嘉島に研究所ができた当時、大森さんは「サンゴの産卵を観察したい」と地元の漁師に相談した。

漁師は笑って、こう答えたという。「石が、卵など産むものか!」

サンゴは、イソギンチャクと同じ「刺胞動物」だが、その外見から石の一種だと思っている人が、当時はまだ存在していた。今から30年ほど前の話である。確かに、塊状に育つハマサンゴ(Porites australiensis)などは、海に沈む大きな岩のように見えなくもない。

研究所はその後、サンゴを卵から効率よく育てる技術の開発で大きな成果を挙げた。造礁サンゴを人の手で増やすには、親サンゴの枝を折って挿し木のように増やす方法もある。これに対し、卵から稚サンゴを育てる手法は、親サンゴの体を傷つけずにすむのがメリットだ。

神秘的なサンゴの「産卵」

サンゴの一斉産卵は、夜の海で行われる。小さな丸い粒が、次々と海底から湧き上がってくる光景は、なんとも神秘的だ(写真1)。私は2007年6月、大森さんの研究所がある阿嘉島の海中で夜間潜水し、産卵の一部始終を目の当たりにした。

写真1 サンゴの産卵=阿嘉島臨海研究所提供

サンゴの産卵シーンを撮影するのは、意外に難しい。

産卵のおおまかな時期はわかるのだが、実際にどの日に起こるのか、はっきりしないからだ。私たちは、水中カメラをもって毎日、夜の海に通ったが、空振りが続いた。

撮影を断念しかけたある日、夜10時すぎになって、ついに一斉産卵が始まった。
海中に産み出される粒は、直径1ミリメートルほど。水中ライトで照らし出すと、ピンク色をした無数の粒が夜の海中を舞っている。まるで桜吹雪のような光景に、私は圧倒された。

「卵」の正体

サンゴの産卵のようすは近年、新聞やテレビでもしばしば取り上げられ、広く一般に知られるようになった。だが、サンゴが海中に放出する小さな粒のことを、「サンゴの卵」だと誤解している人が多いようだ。
実は、大半の種類のサンゴにおいては、この粒そのものが卵であるわけではない。
これらの粒は、複数の卵と精子が集まった塊で、「バンドル」とよばれる(写真2)。海面に到達したバンドルはばらけ、卵と精子それぞれが、別の群体から来た卵や精子と出会うことで、受精が起こるしくみだ。

写真2 産卵するウスエダミドリイシ。丸い粒は「バンドル」=阿嘉島臨海研究所提供

満月の前後、夜の海で人知れず繰り広げられるサンゴの一斉産卵。その翌日には、海面に浮かぶ大量の卵や幼生が「スリック」とよばれる集積帯となり、海を漂うようすが見られる(写真3)。

写真3 一斉産卵の翌日に目撃された「スリック」。海面の一部がピンク色に染まっている=2015年6月、沖縄県・瀬底島で、波利井佐紀・琉球大学准教授提供
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