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強国ドイツが一気に転落することになるかもしれない、ある投票の行方

結果が出るのは3月

裕福なドイツに欠けていたもの

2月7日、ようやくドイツの新政権が成立した。9月24日の総選挙以来、4ヵ月半も続いていた政治の空白期間にやっと終止符が打てそうだ。

第4期メルケル政権。CDU/CSU(キリスト教民主同盟/キリスト教社会同盟)とSPD(社民党)の大連立政権の復活である。

と言いたいところだが、第1党と第2党の連立だから、いちおう大連立とはいうものの、それほどの実力はない。9月の総選挙の投票結果では、この3党の得票率は、合計で53.4%しかなかった。先週のアンケートでは、SPDがさらに人気を落とし、3党の支持率の合計は、現在、実質50%を切っている。

それにしても、いろいろな意味であれほど絶好調に見えていたドイツが、政権樹立にこれほど手間取り、窮地に陥るなどという図を、選挙前は誰が想像したことだろう。

 

5週間もかかっていたCDU、CSU、FDP、緑の党の4党連立交渉が決裂したのが、去年の11月19日だ。その時から、少しずつネジが外れていくかのように、CDUは調子が狂い始めたのではないか。そして、華やかな外見とは裏腹に、ドイツの内部には多くの矛盾がくすぶっていることが、突然、皆の目に見え始めたのは、ある意味、興味深かった。

経常収支で世界一のプラスを捻出し、プライマリーバランスも毎年黒字なのに、ドイツ国内では貧富の格差が深刻な問題となっている。メルケル首相の断行した難民の無制限の受け入れでは、治安が悪化し、国民の不満や不安が増大していた。

また、エネルギー政策はタガが外れ、電気代の高騰が止まらない。環境大国を自負していたのに、CO2は減らず、環境省がついに10月、京都議定書の目標を達成できないことを発表した。

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そして気がつくと、議会に座っているのは新議員なのに、内閣は前期のままという例外的状況が、すでに4ヵ月以上続いていた。EUのリーダーとして国際舞台で抜群の存在感を誇っていたメルケル首相は、なぜか音無しの構えだった。

この間、国会は招集されたが、暫定政権なので重要な審議は手がけられなかった。第3期メルケル政権は、555の法律を通したが、当然、この4ヵ月、可決された法律はゼロだった。2017年、ドイツの歳入は384億ユーロの黒字だったので、新しい国債を発行しなくても借金は問題なく返せるし、お金が尽きることもない。

この裕福な国に欠けていたのは、つまり政府だけだった。

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