ホテル需要でマンション新築も難しい東京の現在 photo by gettyimages

「2017年はお祭り」だった不動産市場に忍び寄る「お開き」の不安

庶民不在の宴は富裕層と外国人だらけ

2017年、不動産市場は世間に多くの話題を提供してくれた。地価高騰、東京沿岸部のタワマンブーム、アパートローン問題、そしてそれらを賑やかす数々の雑誌や書籍が売れに売れた。東京五輪に向けてこの活況は最高潮を迎える……のだろうか? 大ベストセラー『』の著者・牧野知弘氏は、この状況に違和感を感じているという

地価はバブル以来の「お祭り」状態

2017年の不動産マーケットは、ひとまず活況だったと言っていいだろう。2012年12月に第二次安倍内閣が誕生し、アベノミクスのもとで超低金利政策が実行されると、リーマンショックの後始末で青息吐息状態だった不動産マーケットは息を吹き返した。

公示地価ベースでみるとこの動きはわかりやすい。リーマンショックが起きた直後の2009年、東京都区部の住宅地価は対前年比で8.3%も下落していた。ところが、2013年には対前年比でほぼ横ばいとなり、地価が下げ止まる。そして2013年を境に地価は上昇に転じ、2017年には前年比3%の値上がりとなった

商業地も同様の傾向を示した。2014年から地価は上昇に転じ、大阪市では2017年公示地価で対前年比9%の激しい上昇を記録した。東京・銀座の山野楽器前の公示地価が1平米当たり5000万円を超え、平成バブル期の水準になったことも話題となった。

 

こうした動きは東京都区部のみならず、大阪市や名古屋市といった大都市も同様であり、最近では「地方四市」とも呼ばれるようになった札幌、仙台、広島、福岡といった都市にも波及。住宅地では仙台市が対前年比で10%以上の上昇、商業地でも福岡市が20%以上の上昇を記録するなど、地価はちょっとした「お祭り」状態にある。

地価上昇を背景に不動産取引額も活況を呈した。都市未来総合研究所(みずほフィナンシャルグループ)によれば、2017年上期の不動産取引額は1兆8213億円、対前年同期比で18.5%も増加した。取引の主体は投資利回りの低下に伴いJ-REIT(不動産投資信託)による取得が減少するなかで、外資系法人による活発な投資が目立っている。

オフィスは空きなし、マンションは高くて買えない

オフィスの空室率も都心5区では3%ぎりぎりのラインまで下がっている。空室率は4%になるといわゆる「貸手優位」な状況となるが、3%という水準は企業が新しくオフィスを確保しようにもすぐに手に入るオフィスがほぼない、という状況を意味している。以前は空室が目立った札幌では、空室率が2%台というから驚きだ

近年竣工するオフィスビルの特徴は、ワンフロアの専有面積が500坪から1000坪を超える巨大ビルであることだ。そこでは、同じ建物のなかに商業店舗のみならず住宅やホテル、美術館、貸しホールなどが併設され、言ってみれば一つの「街」が形成される。

東京中心部の建築ラッシュオフィスビル、ホテル、マンション…東京中心部の建築ラッシュはすさまじい photo by gettyimages

マンションマーケットも2017年上期、首都圏(1都3県)では供給戸数こそ減少したものの平均価格が5992万円と前年同期比5.8%も値上がりした。マンション価格の高騰は、近年の建設コスト上昇にその主因がある。ただし、供給される立地は都心部の物件が中心となっており、郊外部では売りに出されても売れずに在庫を抱えるケースが目立ち始めている。

マンションは販売価格に占める建物の割合が高いため、土地の安い郊外部に立地するものであっても、建設費コスト上昇の影響をもろに受け、全体の販売価格を押し上げてしまうこととなる。ただでさえ都心居住が主流となるなか、郊外のマンションは価格が高すぎて「間尺に合わない」お買い物となっているのだ。

いっぽうで都心部のタワーマンション、とりわけ主要駅近くの物件やブランド住宅地の高級マンションに対するニーズは高く、坪当たり単価が1000万円に届くような物件がよく売れている。

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